元活字中毒主婦の身辺雑記

日常の細々したことなど。

「普通の人」への執着が消えていく

先週は何一つはかどらず、だらだらと過ごしてしまいました。以前だと自己嫌悪に陥って滅入っていましたが、仕事を辞めた開放感から気持ちが明るくなっているのか、年を取っていまさらどうってことないと投げやりになっているからか、(まあ、今週はもうちょっとがんばりますかね)くらいの気持ちでいます。

 

私は特に何らかの障害を指摘されることはなく今まで生きてきました。それでも自分が「健常者」であるという感覚はないです。何事においても、なかなか思うようにならず、生きていくというのは大変だ、つらいと感じることも多いです。

 

grisella.hatenablog.com

 

grisella.hatenablog.com

 

ここに書いている以外に、10代から20代にかけては先端恐怖症に悩まされましたし、軽い相貌失認もあります。夫の親と同一敷地内で暮らすようになって一番に心配したのは(外でお母さんに会ったら誰かわからない。どうしよう)でした。さすがに20年以上一緒に住むと家族の顔は分かりますが、ママ友とかご近所の方の顔は今もあやふやです。

 

若いときは「どうして普通の人が容易にできることが私にはできないんだろう」と悩んでいました。なんとか「普通の人」になりたいと思い、努力もしました。でも、これまでずっと生きてきて、様々な人と会ううちに、実は「普通の人」なんていないんだなと思うようになりました。人はけっこう歪なもので、どの人もなにかしら偏ったところがあるもんだと実感しました。

 

結局、この年になると、普通とか普通じゃないとかどうでもいいです。ただ寿命が来るまで生きていくだけ。まあ、だからって自堕落に暮らしていって良いわけでないけれど。平民にとって一番の財産は健康だと思います。これ以上、自分で苦しみを増やさないように、心身の調子を整えて死ぬときがくるまでやっていくしかないです。

 

というわけで、だらだらと文章を書くのはやめて、家事しようっと。

 

ギリシア人の物語III 新しき力

ギリシア人の物語III 新しき力

 

 

昨日、塩野七生の新刊出たらしいよ、と夫に教えたら「鼻につくようになって読まなくなった。説教くさいんだよな〜。司馬遼太郎よかひどい」と顔をしかめてました。 あら、そうなの? 夫は歴史好きで、特にローマの話は大好きです。塩野七生も多分相当読んでいます。花粉症とかと同じで摂取量が限度を超えたのかしら。

 

チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)

チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)

 

 

私は、塩野七生はほとんど読んでません。でもこの一冊はおもしろかったな〜。歴史物って、歴史オンチが単なるお話として読むとおもしろくても、歴史好きが読むと作者の主観が邪魔なのかもしれません。

 

イタリアからの手紙 (新潮文庫)

イタリアからの手紙 (新潮文庫)

 

 

資生堂のPR誌「花椿」に連載されていたエッセイがまとめられた本のようです。連載時には楽しく読んでました。でも、まとめて一冊を読もうとは思いません。雑誌や新聞などに載っているエッセイは、あの分量がよいような。この手の軽いエッセイは、一気に読むと、くどくて魅力が半減する気がします。